CASE01焼き付け塗装トレイの開発
- 顧客業種
- 電子機器メーカー T社様
- 開発商品
- 特殊金属部品製造ラインの焼付塗装ライン専用トレイの共同開発
- プロジェクト
メンバー - 製品設計:開発本部 舘野
営業担当:木村(新潟営業所)
お客様からはどのような開発の依頼でしたか。
- 特殊金属部品の焼き付け塗装ラインが一新されることに伴って、専用のトレイの開発をご相談いただきました。「メタルタッチは避けたい」との要望から素材の樹脂化に関する当社からの提案を期待されてのご依頼でした。
開発における課題はどのようなものでしたか。
- 約250℃以上の耐熱性と耐薬品性に加え、ラインでの必要な機能と強度の確保。この条件を満たすためには、ワークの搭載位置による塗装ムラが無いことまた、ワークの重量によるたわみを極力少なくすることが課題でした。
課題解決のポイントはどのような所ですか。
- 焼き付け工程での温度、時間、塗料の種類から樹脂材料を検討してPPSを選択し、形状面については素材を点で支持することとしました。また、このトレイを取り付けるアルミ製のフレームも同時に提案しトレイの取付けを容易にできるように工夫しました。
PPSはその形状から反りのない成形が大変難しく、成形条件での調整だけでは解決に至りませんでしたが、一部分の形状変更によって使用状態では問題ない平面度を達成しました。
製品の特長や評価について教えてください。
- 規定の条件の中で期待される機能、品質を満足させることができた案件の一つ。PPSの成形に関しては、金型及び成形の協力会社様とのコミュニケーションがカギとなりました。
現在では既定の繰り返し使用回数を達成、継続供給を続けており、さらに新機種についても同様のコンセプトで採用が決定しております。